弾性ストッキングは、足首周辺が最も圧力が強く、ふくらはぎへむけて段階的に圧力が弱くなる構造を持つ医療用ストッキングです。

足の静脈血やリンパ液のうっ滞を軽減、予防するなど静脈還流(足の血液を心臓に戻す働き)を促進します。
下肢静脈瘤やリンパ浮腫などの治療や、手術後の深部静脈血栓症の予防に使用されています。

パンティストッキング型、ストッキング型、ハイソックス型などに分かれており、つまさきの開いているものと閉じているものがあります。様々なメーカーから発売され、サイズと圧迫の強さにも種類があるので自分の足の長さや太さに応じて選ぶことができます。

弾性ストッキングでの圧迫療法は、医師からの十分な説明を受ける必要があります。
適切なサイズを使うと、慣れるまでは簡単に履けるものではありません。簡単に履ける場合は足に合っていない(圧迫圧が十分でない)ことが考えられます。
台所用ゴム手袋などを用いると比較的履きやすく、弾性ストッキング着用時に用いる補助器具も発売されています。

「弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター」という資格を持った医療従事者が履き方やサイズ選びのアドバイスもしてくれます。初めて選ぶ際は、相談するのもいいでしょう。

【参照】

ASHIKAストッキング添付文書
日本皮膚科学会雑誌第127巻第10号>日本皮膚科学会ガイドライン 創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン―5:
下腿潰瘍・下肢静脈瘤診療ガイドライン

日本静脈学会>弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター養成委員会