【薬剤師監修】骨粗鬆症と介護の関係性と特徴的な薬

【薬剤師監修】骨粗鬆症と介護の関係性と特徴的な薬

骨粗鬆症という病気をご存知でしょうか?
加齢とともに骨粗鬆症になる可能性は上がります。また、介護との関連性についても注目されている昨今です。
今回の記事を通して骨粗鬆症の方への正しい対応を知っていただけたら嬉しいです。

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骨粗鬆症とは

骨粗鬆症は骨の代謝バランスが崩れ、骨がもろくなった状態のことを指します。骨粗鬆症になると骨折しやすい状態のため、「転んだ時に骨折をしてしまった」という話もよく聞きます。骨は作られるのと同時に成分が吸収されていて、常に新しく作られるという新陳代謝を繰り返しています。その新陳代謝のバランスが崩れることを骨の代謝バランスが崩れていると表現します。(1)

骨粗鬆症の原因についてより詳しい説明はこちら

骨粗鬆症と介護の関係性

「転んで骨折して入院することになりました。」「退院後、介護が始まりました。」これは実際の医療の現場でよく聞くお話です。骨粗鬆症と介護の関係性について解説します。

表の国民生活基礎調査によると介護が必要になった原因として要支援者の14.2%、要介護者の12%を超えていることから介護になるきっかけとして骨折は大きな要因の1つであることがわかります。その骨折の因子として骨粗鬆症と転倒があります。

(引用:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/05.pdfp.2) 

骨粗鬆症に使われる薬

骨粗鬆症の薬は数種類あります。医療の現場でよく使用される薬について使用方法や特に注意が必要な内容について理解を深め、適切な薬物療法に繋げられるように解説してきます。

【知識のおさらい】

通常、骨は作られる状態と破壊される状態のバランスが保たれるように新陳代謝が行われています。このバランスが崩れ、破壊側が優位になると骨粗鬆症が進行します。

【ビスホスホネート薬】

今回は特徴的な服用方法のビスホスホネート薬について解説します。

商品名 成分名
ボナロン アレンドロン酸ナトリウム
ボンビバ イバンドロン酸ナトリウム
アクトネル リセドロン酸ナトリウム
ボノテオ ミノドロン酸
リカルボン ミノドロン酸

【作用】
骨の破壊を抑制することで骨量の減少を抑制します。
(引用:https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3999018F2087_1_09/)

【注意事項】
①服用は水のみにすること
薬を飲む時にいろいろな飲み物で飲んでいる方もいます。薬剤によっては水以外の飲み物で服用することで十分な効果が得られないものもあります。ビスホスホネート薬は必ず水で服用しましょう。また、健康志向が高まり、ミネラルウォーターを飲んでいる家庭も増えてきています。硬度が高いミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムが水道水より多く入っていることがあります。そういった場合には、カルシウムやマグネシウムはビスホスホネート薬の吸収を低下させてしまうので、水道水で服用することをおすすめします。

②起床時&コップ1杯の水(180ml)で飲む
特徴的な飲み方になりますが、「起床時」に服用するようにして下さい。食事の影響を受けやすいタイプの薬ですので、必ず起床時に服用するようにして下さい。また、コップ1杯の水(180ml)で服用することも推奨されています。その理由については後述します。

③服用後、少なくとも30分は横にならないようにする
②の項目のコップ1杯の水での服用と服用後30分は横にならないで共通する理由になります。水の量が少なかったり、体勢が悪いと薬が食道に留まってしまい炎症を起こします。重症化すると潰瘍になってしまうこともあるので、必ず指示通りに服用しましょう。また、横にならないようにすることに対しての注意事項ですが、服用後に床掃除等の家事に取り掛かる方も少なくありません。その時に食道が横向きになってしまうこともあり、無意識に危険な体勢をとっている方も少なくありません。「食道を立てた状態を30分以上キープする」ことを常に意識されることをおすすめします。

④歯の治療に注意
歯の治療がリスクを高めることもありますので、歯医者さんにおかかりの際は、お薬手帳を持参し、骨の薬を飲んでいると伝えましょう。(3)
「歯ぐきやあごの腫れや痛みを感じる」「歯ぐきに白色あるいは灰色の硬いものが出てきた」「 歯がぐらついてきて、自然に抜けた」などの状態は顎骨壊死の可能性があります。かなり稀なもので、必ず起こるものでは無いですが、早期発見が大切です。顎骨壊死はあごの組織のが局所的に死滅し、骨が腐った状態です。上記の状態に気付き、早期処置ができれば重篤になる前に対処ができます。

⑤飲み忘れ対応について
ビスホスホネート薬の中には毎日服用、週1回服用、月1回服用と服用方法が製剤によって異なります。1回服用してから次回分の服用までの間隔は薬剤ごとに異なるので、薬剤師に必ず確認して下さい。ここでは共通事項について記載します。
「同じ日に2錠飲まないこと」「起床時のみに服用すること」
この2点だけ守れば飲み忘れ対応はバッチリです。どの薬も1回1錠の服用のため、決められた日に1錠だけ飲むようにしましょう。また、飲み忘れに気づいた場合は起床時以降になるため翌日に1錠だけ服用することにしましょう。お薬カレンダーに貼ったり、一緒に渡される指導せんをご活用ください。

まとめ

今回の記事で骨粗鬆症について理解を深めていただけたと思います。
加齢に伴い誰しもが発症する可能性のあるものですが、早期対応ができれば悪化しないような対策が取れます。薬に関しても適切に使用すれば安全な治療が進められます。不安に感じてしまうこともあるかもしれません。その時は、おかかりの医療機関や薬剤師に気軽に相談して下さい。きっと力になってくれますよ。

【参照】
1:e-ヘルスネット 骨粗鬆症
2:運動,身 体活動改善による骨折 ・骨粗鬆症予防のエビデンス
3:A.患者の皆様へ 骨吸収抑制薬に関連する顎骨壊死・顎骨骨髄炎

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